今回は熊本大学名誉教授で当社顧問の小児科医である三池先生のお話をご紹介したいと思います。
朝食を毎日とる子と、一週間のうち、わずか一日とらない子との間でさえ、学業成績に差が生まれ、ましてほとんどとらない子との間ではますます大きな差ができることがこれまでの様々な調査で明らかになっています。
毎日、朝食をとることは、脳の働きを守るために必要かつ、欠かせないものとして、当然、乳幼児期にも当てはまります。しかし、朝、無理に起こされて、眠気が残ったままでは食欲が湧きませんね。朝食を毎日しっかりとるためには、朝起きから朝食までに30-60分程度の「ゆとり」がほしいところです。そのためには、早く眠りにつくことが大事です。でも、どんなに入眠が早くても、それにもまして朝起きる時間が早すぎると、やはり夜間基本睡眠時間が不足して眠気が残りますし、休日や、早起きの必要がない日には、いつもより遅くまで眠ることに繋がります。朝食は、脳を働かせるエネルギーを作るだけではなく、体内時計をリセットする重要な働を持っていますから、毎日ほぼ決まった時間に摂ることが大切です。入眠時刻のバラつきは、起床時刻のバラつきをもたらし、起床時刻のバラつきは入眠時刻のバラつきをもたらします。子どもにとって生活リズムのバラつきは、脳の働きをバラつかせ、凹凸を作るもとであり、大敵です。
①朝ご飯までに30分以上のゆとりを持って起きる
②その時間までに10時間程度の夜間基本睡眠時間が確保できるように入眠する
③毎日の起床時刻を一定(差が60分以内)にして、決まった時間に朝ごはんをとる
これが「早寝・早起き・朝ご飯」が意味する子どもにとって大事な生活リズムです。