事業所内・院内保育はアートチャイルドケア

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当社の理念

書籍・記事などの紹介

  • 保育雑誌『MiRAKUU』Vol.38(2022年春号)

    (保育施設の室内音環境改善協議会)

    こどもの耳を守ろう

    保育園の建物の中は、こどもの声、おとなの声、物がぶつかり合う音、駆けまわる足音…
    さまざまな音が反響し、大事な声や音を聞き逃してしまう場面がありませんか?
    さわがしいのは仕方がない…とあきらめたり、元気な証拠…と前向きに受け止めたり、園の日常…と気にも留めてないかもしれませんね。

    聴力は、胎児の早い時期にできあがり、誕生時にはかなり精巧になっています。ただ、脳が未熟なため、聞き分けたり、選んで聞き取るなどは不得手なため、おとなには聞き取れないような音も含めてさまざまなレベルの音が同じような大きさで小さな耳に流れ込んでしまいます。そうした音が、0歳から6歳までのこどもたちの耳や発達に大きな影響を与え、また保育者の耳や喉にも負担をかけていることを示唆する記事が、保育雑誌『MiRAKUU』Vol.38(2022年春号)に掲載されています。
    目につかない音環境は、つい見逃されがちですが、音環境によって、こどもたちも保育者もふるまいが変わることが報告されています。

    今、園の音環境はどうなっているでしょう。園で工夫できることはないでしょうか。
    ぜひ、記事を参考に、音環境を見直してみませんか。

    参照:「保育施設の室内音環境改善協議会」https://hoiku-otokankyo.org/

  • 『子どもはこう育つ! ―おなかの中から6歳まで― 』

    小西行郎・小西薫 著(赤ちゃんとママ社 2020)

    『子どもはこう育つ! ―おなかの中から6歳まで― 』

    人のはじまりを科学でひも解き、その発達の道のりの謎に迫ろうと2001年に設立された日本赤ちゃん学会。その立役者のひとりとしてさまざまな分野の研究者をつなげ、赤ちゃん学を牽引してきた小西行郎先生は研究者である一方、小児科医でもあり、同じく小児科医の薫先生を同志と呼び、ともに子どもたちの育ちの姿をみつめてこられました。行郎先生が病を得て病室にこもるようになってから、お二人で、赤ちゃん学からわかってきたことと実際の子どもの姿を重ね合わせ、まとめられたのがこの本です。

    「こどもの発達は一直線じゃないよ、らせん状。どうやったらそれが絵にできるかなぁ」
    発達の複雑なからみあいと育ちのメカニズムをどうにかして伝えたいと、小西先生はいろいろと試行錯誤されていましたが、二次元の表にすることは難しく、かなわないままでした。が、表紙のイラストに示されているように、この本の中には小西先生が伝えたかった「らせん状の発達」がつまっています。

    見開きにひとつのテーマ、そしてイラストと漫画が楽しく添えられて、どこから読んでもわかりやすく、ふと、そういえば…と思い当たる子どもの姿や場面が浮かんできます。大人目線では気づかなかったことが、発達途上の子どもの目からみるとこう見える、こう感じる…ということがわかり、どうふるまった方がよい関係が築けるかを考えるヒントになります。相手の事情を理解して、こちらの思いを上手に伝える…、これって実は大人同士が知らず知らずにやってるコミュニケーションの第一歩です。その相手が赤ちゃんや子どもだったとしても、やはり同じこと。まず赤ちゃん目線、子どもの事情を理解するところから始まります。この本は、そんなシンプルで、大事なことに気づかせてくれます。

    “子どもの育つ過程は、けっして大人の手でこね回してつくれるものではなく、命がもつエネルギーに突き動かされながら、自らのなかにため込み、ため込み、そのときがくると、まるで爆発したかのように、全身全霊でパーッと弾けるのです”と最後のテーマに書かれています。このエネルギーこそが「育つチカラ」、私たちのラボの看板にもなっているチカラのこと。私たちは、その爆発の目撃者、第一発見者、応援部隊になりたいものです。

    育児や保育の現場で、目の前の子どもをどうやって見たらいいのかなぁと思いをめぐらすとき、ぜひ、この本を開いてみてください。赤ちゃんや子どもたちの育つ力をあらためて発見し、彼らとのおつきあいが楽しくなるばかりか、大人の方が生きる力をもらえるに違いありません。

    (おのきょうこ)